前編を読んでいない方はこちら↓
https://deralego0503.livedoor.blog/archives/25749037.html
後編も長文ですがお付き合いください。
基本的にヘッドとトルソーは人間であれば同じ金型が使用されますが、腕と脚にはいくつか種類があります。脚の長さは4種類

2004年に脚の短いフィグが登場します。ヨーダが初出で、現在多くのミニフィグで使用されています。こういったミニフィグの新しい型は大抵版権フィグをきっかけに登場します。脚が曲がらず、座らすことができないのが難点。

お次は2010年、トイストーリーに長い脚が登場しました。写真の脚はウッディのもので、トイストーリー以降この脚の金型が使われることはありませんでした。しかし2023年、13年の時を経てアバターで復活。その後ハリーポッター、ソニック、NBCでの使用も確認され、版権シリーズでの常用化がされています。
脚とセットで腕も長くなっています。
ちなみに2010年の脚の金型はおそらく廃棄されてしまったのか、今回復刻した脚は新造の金型です。

(新型を持っていないためnewelementaryより引用)
2010年版は2ポッチ目の穴がやや埋まっています(おそらく割れ防止?)が、2023年版は貫通しています。

そして2018年、遂に曲がる短足が登場しました。初出はハリーポッターのコレクタブルミニフィギュアで、試験的に少しずつリリースの幅を広げ現在多くのテーマで使用されています。ただ従来の短足よりやや長いため、青年フィグとして利用されることが多いです。



左からそれぞれ高さ3プレート→4プレート→5プレート→約7.5プレート。脚長だけ中途半端な高さ…
可動しない短足以外は足裏にスタッド穴があります。
ロングスカート

ロングスカートも多くのミニフィグで使用されてきました。その間に2度のアップデートが行われています。
2018年まではシステムの2×2×2スロープが使われていました。写真中央と左は金型が大きく異なります。

フィグパーツとして使用された年を記載しました。3678a自体のリリース年はミニフィグと同い年ですが、スカートとして使われたのは1990年のゆうれい城以降となります。

そして2004年頃から現金型の3678bが使われるようになったと思われます。
3678a、3678bともに問題なのが接続の弱さと背が高くなってしまうということ。
通常のレッグはトルソーに深く挿さるのに対し、このスカートはただのスタッドなので横方向に力を加えるとすぐ外れてしまいます。また、通常のレッグの高さは5プレートなのにこちらは6プレートと、スカートを履けば皆長身女性になってしまうのです。
そしてようやく2018年にロングスカート専用パーツが誕生しました。
初出は映画ハン・ソロ。通常のレッグと同じような接続部になったので、外そうとしないと外れなくなり、高さも5プレートになりました。
バネの脚と長い腕

トルソーやヘッドはそのままに、バネのついた脚とやや長い腕のパーツがありました。こちらレゴ暗黒期の2003年に登場(僕と同い年)
レゴスポーツのバスケットプレーヤーのフィグに使われていました。

このように手がボールが引っかかるようデザインされており、手首は可動しません。
両脚は固定され、バネの反動でシュートができるというもの。
昔の髪の毛、帽子にはLEGO刻印が無い

現在全ての髪の毛、帽子には偽物と区別がつくようにLEGOの刻印が入っていますが、昔はこのように刻印が無く番号しか入っていません。番号すらないパーツも多くあります。ヘアー、ヘッドギアの種類によって刻印が入った次期はバラバラで、中には21世紀以降に刻印が入るようになったものもあります。

ヘアーの中で最古であり、復刻を除くリリース期間が90年代前半までとクラシックミニフィグパーツを代表するおさげを例に、70年代、80年代、90年代の金型の見分け方を紹介。
見分けるポイントはヘッド接続面に刻印された数字。
めちゃくちゃ分かりにくいですが、写真左が初期の70年代のもので数字がボサボサしていてはっきりしません。真ん中のはっきりと数字が刻印されているのが80年代前半のおさげ。右がLEGO刻印の入った90年前後のおさげ。
旧型ヘルメットとは、※₁フューチャロンが登場する1987年まで使用されていたヘルメットパーツです。そんな旧ヘルですが、9年間の間に3度の金型変更を行っています。旧型ヘルメットは2度金型変更がされている

私のX(Twitter)を見ている人なら知っているかと思います(よく話しているので)
1番古いタイプが左の193a2。他2つとは違い横に通った溝のようなものがなくきれいな形をしています。しかしあご部分が薄く割れやすいという弱点があります。
余談ですが映画レゴムービーに登場するベニーのヘルメットの金型はこの193a2で、割れやすいという旧ヘルあるあるをオマージュしたデザインになっています。
その後1986年頃、あご割れ対策として登場したのが193b1と193b2。顎部分が太くなったことにより割れにくくなりました。何故かバイザーを取り付けるためのくぼみがないバージョンがあります。実際旧ヘル用のバイザーは70年代の騎士にしか使われなかったため必要無かったのも事実。
※₁フューチャロン(1987〜1990)…宇宙シリーズで初代のクラシックスペース(1978〜1987)の後継シリーズ。和名は未来都市。
自分語りに入ります。
87年まで使われていた旧ヘルの色パターンは赤、白、ライトグレー、黄色、青、黒の6色。中でも青と黒のリリースが1984年と遅く、1932a2はやや入手難易度が高めでした。193a2で統一したいという地味なこだわりがあり、ブリリンで193a2の青黒を見つけ次第注文していました。しかしブリリンで金型の区別はされているものの、売り手が金型の違いの認識していないことが大半であっるため、ハズしまくった結果黒は5回目、青は6回目の買い物でようやく193a2を入手しました、、、


おかげで青は全種コンプリート。右から2番目はベニーの顎割れが再現された2014年のもの。1番右は2019年以降続々と新色が登場している現在の旧ヘル。青は2020年のニンジャゴーに1セットにのみ付属していたためややレア。
このような外見で金型変更が確認できるミニフィグパーツは珍しいです。
ミニフィグの金型成形の歴史における最も革命的な技術が2色成形だと私は思います。2色成形
まずレゴにおける2色成形はデュアルモールド成形とオーバーモールド成形の2種類があります。
デュアルモールド成形は複数色のゴムやプラスチックを1つの金型に同時注入することでマーブル模様やグラデーションのような複雑な色表現ができる成形技術です。かつてバイオニクルで多用され、最近はエネルギーエフェクトのパーツに使われていることが多いです。
オーバーモールド成形は一度金型成形したパーツを取り出して別の金型に移し、別の色同士2度目の金型成形を行うことで1個のパーツで2色の色表現ができる成形技術です。
今回は主にフィグで使われるオーバーモールド成形について紹介します。
オーバーモールド成形が初めて使用されたのが2008年のクリスタルスカル。

(持ってなかったのでブリリンより引用)
トランスクリアのスカルヘッド内部に青の脳みそが入っているという2色成形パターン。ただインディジョーンズ専用パーツのためこの時点で2色成形の常用フィグパーツはありませんでした。
時は流れ2014年、現在多くのフィグに使われるオーバーモールド成形パーツがシンプソンズで登場します。

(2015年のシンプソンしかもってなかった)
2色成形により半袖と短パン(短足)の表現が可能に。短パン(短足)に関してはダークアズール→イエロー→ダークアズールと3層にすることで靴も表現されています。

そして翌年の2015年に通常レッグのオーバーモールド成形パーツが登場します。短足の方が少し先なんですね。
現在では多くのパーツに2色成形が用いられています。中には写真右から2番目のフィグのような、にんじん部分がABS、葉っぱ部分がTPUと別々の素材が組み合わさったものも。
プリントによる色分け工程が不要であり、禿げることがないというのが2色成形がもたらす大きな利点でしょう。また、オーバーモールド成形が使用される前は半ズボンをプリントするというやり方でしたが、どうしても背面まで行き届きませんでした。半袖に関してはオーバーモールド成形が使用される前までは存在せず、タンクトップか長袖かの2択でした。
プリントではできない表現が2色成形では可能なのです。
こちらに関しては割と最近特定した事実なのですが、おそらく通常の工場で生産されていないミニフィグがあります。品質の悪いミニフィグがある
去年とあるビルダーさんに、昔買った本に付いていたミニフィグがパチモンみたいな質だったという話をしたところ、「それ、中国製のミニフィグだね。初期のニンジャゴーのコマセットとかよく入ってた」と言うのです。
!!??
DeRaは気づきました。
初期ニンジャゴーも昔買った本には共通点があるのです。それは発売年が2011年だということ。またその頃のミニフィグにそれらに似た品質のものが多かった気がすると…
手持ちのフィグを徹底的に調べた結果、以下のミニフィグが明らかに普段の工場で作られている金型ではないということがわかりました。
・コレクタブルミニフィギュアシリーズ
・キーリング
・限定ミニフィグ(BaM、書籍、グッズなど)
これらのミニフィグの金型には共通点があり、
その判断材料が金型の製造番号にあります。
現在どのミニフィグパーツにも番号が刻印されているのですが、品質の悪い足には数字の間に「B」の刻印があるのです。

レッグには足裏にBの刻印が。こちらは2016年頃まで生産されていた旧型。

こちらは現在キーリングやBaM限定のレッグなどに見られる新型。ちゃんとLEGOの刻印が入っていますが、Bの刻印は健在です。

3626aは通気口があるため番号がありませんが、3626bには内部にBの文字。
では3626aは通常フィグと同じ金型なのでしょうか?いいえ違います!

上4つが通常のヘッドで下が初期のコレクタブルミニフィギュアシリーズのヘッド。通気孔が狭いのがお分かりでしょうか。

腕は小さすぎて写真ではほとんど分かりませんが、左が通常の腕で、LEGOと数字が刻印されています。真ん中と右が品質の悪いほうで、真ん中は初期タイプで、製造番号が書かれた部分が四角く窪んでいます。Bの文字もあります。左が現在のタイプで、窪みはなくなったもののBの文字は残っています。
手にも品質の悪いものには文字が刻印されています。外径がわずかに大きいためかアンチスタッドに接続するのが難しいという特徴があります(教えてくれたもりさんありがとう)
この「B」の刻印が入ったパーツは特に足がカサカサツルツル(?)とした表面をしており、明らかに偽物のレゴっぽい感触をしています。
ミニフィグシリーズでは2018年までこれらの金型が使用されており、現在は通常の金型になっています。一方でキーリングやBaM限定パーツなどは現在もこれらの普段とは違う工場で生産されているであろう金型が使用されています。みんなも見比べてみよう!
金型以外にプリントにも通常フィグとの違いがあるのですが、それは次回紹介しようと思います。
おまけ
おまけにDeRaのミニフィグディスプレイする際の使用する金型タイプのこだわりを一部紹介します(見せる機会がないので見せたいだけ)


こんな感じで曽祖母の100年以上前のタンスのスペースにお気に入りミニフィグを飾っています。中でも7、80年代クラシックタウンミニフィグコーナーとクラシックキャッスルコーナーが金型の違いが顕著に現れています。

1990年発売のNASA宇宙飛行士以外のすべてで3626aのヘッドを使用。これなくして7、80年代フィグとは言えません。

クラシックキャッスルは全員70年代なので、ヘッド、トルソー、レッグすべて初期金型で統一しています。無地のスカスカトルソーは普通に買って手に入るものじゃないので、ヴィンテージモノを多く取り扱っているセラーで買ったりしました。


左が1978年登場の女医、右が1981年の女医。
右も初期金型で出回ってはいますが、第二世代金型が多く出回っているということでパーティングラインのある第二世代のレッグを採用。

こちらも先程と似たような理由です。右のフィグは193a2、193b2両方の金型タイプが販売されていましたが、左が193a2の旧ヘルの組み合わせでしか販売していません。なので左のポリスより後に出たというのを分かりやすくするために右のフィグの旧ヘルは193b2にしています。

フィグとは関係ありませんが、土台のブロックも7、80年代の古い金型のものを使用していたり。
などなどこだわりの強すぎるミニフィグディスプレイとなっております。まだまだこだわりポイントを語りたいところですが、キリがないし興味もないと思うのでここまでにしておきます。
お疲れ様でした(自分が)まとめ
以前AFOLの皆さんにこういうミニフィグの金型とかの話をしたらすごく興味深く聞いてくれたので、意外と需要あるかもなーと思って書いてみました。いかがだったでしょうか。
間違った情報を書いてはいけないと思い、今回の為に調べ直したりもしたので結構時間がかかりました。学校のレポートでもこんなに頑張って書きませんよ。
ガリドーは?スカラは?とか言う重症レゴオタクの方々。それらの紹介をしようとなるとキリがないので、今回は通常のミニフィグスケールの金型のみ紹介しました。あと「ミニフィグ」ということでミニドールやマイクロフィグ、ビッグフィグの紹介もしませんでした(Maxifigureはミニフィグ誕生の歴史に関わると思いオマケで紹介)
金型について書くならプリントについても書こうということで次回はプリント編です。いつ完成するかは分かりませんがお楽しみに〜。
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コメント
コメント一覧 (1)
DeRa
が
しました